望む未来って何だろう
先日、早めの墓参りをした。盆は叔母の都合がつかなかったからだ。叔母は癌を押してでも顔を出したいらしく、まだメンタルが十分でない妹のことも考え、車を出した。墓は2時間に一本しかバスが通らないような僻地にある。母が半ば縁が切…
先日、早めの墓参りをした。盆は叔母の都合がつかなかったからだ。叔母は癌を押してでも顔を出したいらしく、まだメンタルが十分でない妹のことも考え、車を出した。墓は2時間に一本しかバスが通らないような僻地にある。母が半ば縁が切…
私たちは日々変化している。 体の細胞は2週間あれば入れ替わるというし、おじさんになって随分代謝と瞬発力と回復力が衰え、それと関係あるのかわからないが多少は人間が丸くなった気がする。人は間違いなく変わっていく。 もっとも、…
何かをしようにも手につかない、冷静に考えられない。気が付くと“あること”ばかり考えている。いや、そんな生易しいものじゃない。もうその“あること”に心を奪われ、そこから湧き上がる感情が頭の中を、体中の血管を、胸の隅々まで駆…
受容する、受け入れる、受け止める。 対象となるのは、素の自分。傷みの感情にまみれた見たくない自分。自分自身の中で目一杯忌み嫌っているものだから、自分の周囲からも社会からものけ者にされている(ように感じている)自分。惨め、…
友人と話し込んだ夜更けの帰り道で、パソコンのディスプレイから窓に映る空を見上げて、人でごった返す地下鉄の改札を足早に抜けながら、ふと物憂げな感慨に陥る時、町の中を流れる川の風景を思い出す。しばらくするとそこに釣り糸を垂ら…
1.要約 学生時代からの友人で、古本屋『京極堂』を営む中禅寺秋彦の家を関口巽が訪ねて眩暈坂を歩くところからメインストーリーが始まる。物書きの端くれである関口が、友人の妹であり、編集会社に勤め、時折記事の寄稿を働きかけてく…
あるはずのない答えを求めて、随分彷徨っていた時期があった。『正解』がほしかったのだろう。何に対する正解かさえまともに考えずに、ただ昔はあったはずの何らかの答えを探し求めていたわけだ。 『正解』はあるにはあったが、拍子抜け…
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