あなたが信じたのだということを信じよう

日々の棚卸

 

初めてのことを実行するのは

それが大きな決断であればあるほど

勇気がいりますよね。

 

慣れた場所をひとりで出ていくときなどは、

先行きがどうなるかもしれず、

本来あるはずのない保証を

どこかに見つけてから

動こうとしがちになってしまいます。

 

そうしなければいつまでも、

 

望まない状態にいること、

望まない関係にあること、

望まない世界で嘆くこと、

 

が続いてしまう。

 

そこには、

踏み出すことへの

躊躇、停滞、足踏みと、

留まることへの

怖れ、不安、絶望が

ないまぜになっています。

 

それでも、

もうどうしようもなくて、

新しい世界を夢見られるようになって、

旅立ちたいと願うようになったとき。

 

例えば、

結婚、

離婚、

転職、

退職、

起業、

移住、

絶望、

希望、

 

不安とともに夢も膨らみます。

一方でやっぱり、

新しい世界に安心の保証は見当たらない。

 

でも、

真摯に自分と向き合い、

こんな人生を歩みたい

こんな生き方をしたい

 

その想いが大きくなるほどに、

仮初の安定と、

新しい世界への移動が

両サイドに乗った天秤が

徐々に片方向に傾くようになる。

 

生きるということは、

自分で決めて実行し、

その結果を引き受けて、

また決めることの繰り返し。

 

模索し、

悩み、

それでも動く。

 

例えば会社員なら、

組織に正社員として雇われることが

安定と信じて、

その中で最善を求めて、

試行錯誤し続けていた。

 

実はその間に、

心が不安定になり、

人の関係や感性がおかしくなり、

理想を忘れ、

望んでいた安定とは異なる人生を

送っていることは少なくありません。

 

安定を求めて、

不安定になった。

 

安定を求めたら

おかしくなった。

 

安定を求めたら、

大切なものが崩壊していた…。

 

それに気づいて、

また模索し始め、

悩み、

もう一度動き始める。

 

今度はそこに、

信じることが入っているかどうか。

 

そして、

信じたことは

結果によらず、

大切な自分の一部。

 

うまくいったから信じる、

そんなことは、

ただの一つも存在しません。

 

『みかづき』で綾香さんは

信じることからすべてが始まる、

とうたっています。

 

この世に生を授かり、

父母や親代わりの人から、

離乳食をもらい、

服を着せてもらい、

熱が出れば世話をしてもらい、

そんな時に

何か裏があるのではないか、と疑った人は

ただの一人もいないはずです。

 

あなたが生きてきたその年齢まで、

学校に通い、

働き、

ひきこもり、

怒り、

哀しみ、

紆余曲折の末、

今、新しい場所を求めています。

 

その時、

迷わない秘訣が一つあります。

 

過去の出来事、

そこを生きてきた自分と、

そこに基準として持っていた価値観を

信じていた自分を否定しないことです。

 

信じていた、

そして信じるように生きてきた、

今、新しい世界を求めている。

 

信じること、

そして、

その時信じたことを肯定すること。

 

その時信じていた自分は、

今だって信じられる。

 

それこそが最初ではないかと思うのです。

 

 

ー今回の表紙画像ー

『夏の午後の川』