自分のペースで生き続けるために眠ること

日々の棚卸

 

あけましておめでどうございます。

 

本年もよろしくお願いいたします。

 

お正月、ゆっくりできましたでしょうか。

ぐっすりと眠ることはできましたか。

 

本日は、以前とは少し異なる角度から

睡眠の話をさせていただこうと思います。

 

 

仕事にしても人との約束にしても

私たちは自身の日常を束縛する決め事に

事欠きません。

 

程よくスケジュールされて、

程よくストレスになって、

程よくこなせる量であればいいのですが、

 

決め事が気にかかるようになる時、

 

大方はノルマに追われて、

明らかにこなしきれない量を抱えていたり、

 

どうにもやる気が起きずに

ずるずると引きずったままにしています。

 

正直もう目の前の資料を見たくもない!

とか、

 

意味もなく居ても立っても居られないほど

体の奥から拒否反応が湧き上がっていたり、

とか、

 

周囲の人々と言葉を交わすのさえ

気が重すぎる、

 

といった感じでしょうか。

 

仕事を変えたり、

会社を変わったり、

長期休暇を取って社会を離脱したり、

 

といったことがサラリとできる人は

いいのですが、

 

私のような小心者はその当時、

そういうことがなかなかできませんでした。

 

当時を振り返ってみると、

 

グダグダと内心で文句を言っては、

お酒を飲んでふて寝して、

 

翌日は疲労の残る身体で、

遅刻ギリギリで出勤して、

また同じ状態の繰り返し。。。

 

 

自分の内面の棚卸をし、

働き方や仕事を変えることで、

日常生活は随分よくなりましたが、

 

今思い返すに、

 

その日の調子の良し悪し、

仕事の内容や追い詰められ度、

ノルマの有無などとは関係なく、

 

確実に楽になれる方法があったなと

思います。

 

勘違いというか盲点というか、

気にも留めていなかったこと、

睡眠の“位置づけ”を見直すことで、

 

自分が抱える果てない不安や

行き詰った絶望感をやわらげ、

 

仕事や人の関係はもちろん、

体や心の状態を良くすることができる。。。

 

世の中には、

時間をいかに有効に使うか、

という時間術に関する本や、

 

睡眠に関する本が多く出ています。

 

私も何冊か読んで参考にしましたが、

 

ここで一つ添えたいことは、

睡眠不足は依存と対になっている、

ということです。

 

 

睡眠が大切であることは誰もが知っています。

 

7.5~8時間ぐっすりと眠ることで、

体の疲労を取り、

その日、意識内に蓄積されたノイズを処分する。

 

6時間以下の睡眠を14日間続けると

一晩完全徹夜をしたのと同等のダメージを

体にもたらすのみならず、

 

集中力の極端な低下がみられたり、

イライラして落ち着かなかったり、

人との関係がギスギスしてしまう。

 

こんな状態を誤魔化すために、

 

度を超えて、

お酒やタバコや薬やギャンブルに

のめり込んだり、

 

不要に人のことを悪く捉えたり、

悪感情を抱いたり、

そんな感情群に苛まれたり

 

している人は、

意外なほどにいるものです。

 

また、

認知症の発症率が高くなったりする

とも言われています。

 

ここまで行かなくとも、

疲労が取れず、体がもたない人が

少なくないと思います。

 

そこで、例えば会社員なら週末に

“ドン”と寝貯めする、といった

ことを行うこともあるでしょう。

 

すると、例えば平日6時間睡眠、

週末土日を10時間睡眠として、

1週間で50時間の睡眠時間になります。

 

一方、一日平均8時間で週末も同じ時間の

睡眠をとるとすると、

一週間で56時間の睡眠時間。

 

週末に寝貯めすれば、

総合して起きている時間は長くなり、

こちらの方が何かをできる時間が多い、

 

そう考えることがあるかもしれません。

 

これはフェイクです。

 

起きている時間自体の調子は

明らかにコンスタントに8時間睡眠を

取った時の方が良い。

 

もちろん、ショートスリーパー、

つまり、8時間も眠ると腰が痛くなる、

6時間で目が覚めて調子は悪くない、

という人は別です。

 

しかし、そうでないのなら、

そして日常がどうもうまくいっていないのなら、

 

コンスタントにしっかり長い時間眠ることは

 

何かを考える時に瞬発力が出たり、

怒りや落ち込みに囚われる時間が減ったり、

ちょっとした他者の言動を許容できたり、

リラックスして人と接したり、といったように、

 

体だけでなく心・意識の調子を良くします。

 

実際、『ただ1つの要素』さえクリアすれば、

~これについては最後に申し上げますが~

心身の調子が良いことに気づき、

 

不安が和らぎ、

何とかなると何かをしてみようと

感じるようになります。

 

いつも申し上げていますが、

今現在のあなたは一朝一夕で出来上がった

というわけではなく、

 

長い時間の中での習慣の積み重ねの結果

そうなっているはず。

 

体を大切にしないことはもちろん、

ものの見方受け止め方を悪い方に偏らせたり、

してきたかもしれません。

 

私たちはどうしても不安になる生き物で、

悪いことだって考えてしまう。

 

それは日々の睡眠を適切にとって処理することで、

随分と楽になります。

 

あなたが求めていることが、

 

仕事の変化だとしても、

不安からの脱却だとしても、

人の関係を見直すことだとしても、

 

あるいは人生そのものの大きな転換だとしても、

 

そのきっかけに気づき、

しっかりと考えて動くためには

 

ある程度体が健康で、心は平安、

意識はしっかりとして、

何かをやってみようという気になっていて、

 

といったスタート地点に立つ必要があります。

 

そのためには、睡眠の変化によって

あなた自身を整えておくことが

望ましいのは言うまでもありません。

 

 

ただし、『ただ1つの要素』だけは、

意識して行ってほしい。

 

それは、自分の心と体と感情と意識に

生じた変化を、

勇気をもって認めることです。

 

なんか楽になったけど、

でもどうせ自分の日常何て変わらないよ、

と不貞腐れがちな気持ちは弱くなっている

とは思いますが、

 

その上で、小さな変化を認め、

それを実現した自分を認めること、

 

この積み重ねが、今度は新しい

自分の力になっていきます。

 

長々と書いてしまいましたが、

睡眠はそれほどに私たちの人生に影響する

大切な毎日の習慣だと思うのです。

 

仕事や決め事に睡眠を合わせるのではなく、

睡眠、そして自分の心身にそれらを

合わせるように

 

時間と感情を使っていくことも

考えてみてください。

 

 

ー今回の表紙画像ー

『月と真夜中の列車』

西の空に月が浮かぶ街の駅へ、列車が吸い込まれていく。。。

夜は眠りなさいという話をしておきながら、こんな写真を載せるなんて。。。