体の調子を崩すことは、
誰にでも起こりえます。
数日、風邪で寝込んだり、
運動で筋肉痛が続いたり、肉離れしたり、
花粉症が原因で発熱したり。
起こってほしいことではないけれど、
頻繁に起こることではないだろうし、
そういうことがあったら
「ああ、やっちゃった」とか何とか言って、
数日休んで適切な対応をすればいい。
そう、数日休んで適切な対応をしたら、
また動き出せるのであれば、
『ほんの一時の休息を体が欲した』と
受け止めればいいと思います。
★
「体が動かない」
そんな方が少なくありません。
そうなると体の検査をして、
異常がなければ
メンタルの領域にメスを入れて
という段取りで、
一つずつ事情を“読み解いて”いくことが
必要になります。
私の知る社会人の中には、
この段階にいる人が何人もいます。
そこから先へ進んでいこうとせずに、
その場に留まったまま、
“症状”を続けているので、
相談されない限りは、
まだその場所にいる必要があるのだな、と
見守るようにしています。
★
最初から話が脱線し続けてすいません。
いつものことなのでお許しを。
体は動くし、
何とか社会生活は続けているけれど、
でも、体の調子が悪いことが
ずっと続いている、
という方も少なくありません。
これと言った疾患も見当たらないまま、
死の直前、何週間も微熱が続いた、
銀河英雄伝説の
ラインハルト・フォン・ローエングラム公では
ありませんが、
純粋な体の疾患とは考えられない症状が
実は体の各部に出ます。
偏頭痛や首や肩のコリがずっと続いたり、
胃腸が不快だったり、
なぜか片側だけ膝や肘や関節が痛んだり、
風邪でもないのに咳が止まらなかったり、
胸(肺)が痛んだり、
耳鳴りが続いたり、
何よりそれらの症状が(同一箇所でなくても)
何か月、時には何年も続いたり、
ということであれば、
単なる体の不調ではないことを
考慮することをお勧めします。
上述のラインハルトではありませんが、
発熱のことであれば、
例えば、
38度台の熱が続き、
医者から処方された解熱剤を服用すると、
薬が効いている間は37度台くらいには
体温が下がるのですが、
薬が切れるとすぐ、
38度台に戻る、ということが
数週間続く、というのは、
体の疾患が根本原因ではない可能性を
探る必要があると思います。
もし、日常生活にも影響するような
片膝の痛みが続くときに、
思い当たる節がないならば、
安易に、年齢や体質に帰結したり、
医者の言うことを鵜呑みにせずに、
純粋な身体疾患以外の理由、
つまり、
自分が正面から向かい合ってない問題がないか、
自分と対話してみてください。
例えば、
とある家事や作業が昔の悲しみを思い起こす、
とか、
これ以上小間使いのように扱われたくない、
とか
あそこに通勤するのがホントは
吐き気がするほど苦痛だ、
とか。
心の痛み、感情の軋轢が、
体に出るということは、
決して珍しいことではありません。
このまま、過去の価値観で生きると、
未来を壊してしまうよ、という、
メッセージを体が伝えているのかもしれません。
今の仕事や周囲との付き合い方、
今一緒にいる伴侶や友人、その接し方、
不要に自分の心や体を貶めていないか、
そんなことです。
体の痛みは最初、小さな挨拶をしてきます。
ちょっとちょっと。
これ、このまま
続けるつもりじゃないよね、と。
スルーしていると今度は、
ささやかながら訴えてきます。
頼むからこれ見てよ、
自分を振り返ってよ、と。
その時には、明らかに症状が出始めていて、
それを無視する日々が続いているはずです。
気合と根性で頑張っているからなのか
単なる惰性なのかはともかく、
ひたすら、今の状態を維持しようと
躍起になっていると、
どこかが壊れ始めます。
痛い、を超えて、おかしくなるのです。
体の痛みなら、そこが慢性化して
日常生活が回らなくなります。
周囲との関係が悪化していることも
ありえるでしょう。
悪化の中には、
関係性の不和もあれば距離を置く/置かれる
というものも含みます。
ここまでになってしまうと、
健康を取り戻すまでに、多大な労力を
要するようになります。
痛みが続いたらひとり静かな場所で、
発熱が続いたら布団の中で、
落ち着いて、
これまでの自分の扱い方を
振り返ってみることを強くおすすめします。
そして、こうも問うてみてください。
そのお酒、ホントに必要?
その仕事、ホントに今日やらなければだめ?
その夜更かし、ホントに楽しい?
その怒りや憎しみ、ホントに適切?
その蔑み、ホントに本音?
その落ち込み、ホントにどうにもならない?
この生き方、ホントにこれしかない?
そんなこと考えてられない、
考える余力もない、
という人もいるでしょう。
今の家庭環境は、
今の職場は、
今の知人関係は、
そんなことを自分に問えるほど、
優しくない、と。
ですが、だからこそ、自分との対話から
自分との接し方を最初に優しくしていく
必要があるのです。
変えられないものと対峙したまま、
変えられるものを変えようとしないまま、
現在が出来上がってきました。
症状を通してその先にある未来の声を
体が聞かせてくれているとは
そう言う意味です。
よく言われるように、体は魂の船です。
体と対話することは、
魂と対話することでもあります。
魂と言っても大仰に考える必要はありません。
ただただ、大切な、あなたそのものです。
その体が、魂が、
意識するにせよしないにせよ、
あなたが現時点で向かっている未来を
示しています。
体の声は未来の声。
あなたがどうしたいのかを暗示しています。
体と対話してみてください。
★
余談ですが、
今、漫画で出ている銀河英雄伝説は
私が学生の頃に初版が発刊されました。
その後アニメ化され、今は漫画で読めます。
当時は面白いと同時に、
複雑な世界をわかりやすく
読み解いてくれているように感じられて、
原家族のことで混乱していた身には、
勉強になるなと思っていたのですが、
原家族の混乱に“ケリ”がついた後では
解釈が変わってきていて、
やっぱりエンタメとして楽しむに尽きるな、
と考え直しています。
物語なんですよね、あれ。
わかります?
ー今回の表紙画像ー
『日の光がきらめく川面』
子供の頃から川の流れを見ていると、落ち着きます。なんでだろ。
稚鮎が縦横無尽に泳いでいますね。タモで簡単に掬えてしまう。。。
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