自分の中の豊かさの順序

日々の棚卸

 

仕事にせよ、

家族にせよ、

あるいは生き方そのものにせよ、

 

豊かさの実現はまず自分から、

と言われます。

 

自分を満たして初めて、

本当の意味で他者をも満たすことができる

ということです。

 

初めてこの話を聞いた時は、

かつての自分を振り返って、

確かにそうかもしれないなと思いました。

 

誰かを幸せにしようとしても、

 

それが自分を犠牲にしてだったり、

自分が幸せでなかったりしたところで、

 

誰をどうやって幸せにすることが

できるのかと考えれば、

筋は通っている気もします。

 

だから、何はともあれ、

まずは自分を満たそう…

 

と単に述べるために、

この話をしたわけではありません。

 

 

時々引用させていただいていますが、

 

2011年に発生した東日本大震災では

多くの方々が被災し、

希望を見失っていました。

 

その翌月に行われた慈善試合で、

東北楽天イーグルスのキャッチャーだった

嶋選手がこう言って市民を勇気づけました。

 

「誰かのために闘う人間は強い」

 

2013年、楽天イーグルスは見事、

日本一に輝きました。

 

この時、おそらくは

他のメンバーの多くもまた同じ思いを

抱いていたのではないでしょうか。

 

だとすると、実は他者を満たすことが

自分を満たすことになるのでしょうか。

 

最初に満たすのは自分なのか、他者なのか。

 

 

「私には見える。あなたには

家族もなければ愛する人もいない」

 

(好きな人には有名な)このセリフは、

機動戦士ガンダム「めぐりあい宇宙」編、

TVシリーズなら41話で

 

連邦とジオンのモビルスーツが

宇宙空間でドッグファイトするさなかに

エルメスに搭乗したララアが

ガンダムを操るアムロに伝えた言葉です。

 

凄まじい戦果を上げ続けるアムロに対して、

 

「あなたは、こんなに戦えるじゃない。

あなたには守るべきものも、

守るべき人もないというのに」

 

それは不自然なことなのだ、と。

 

戦いは好きではない、

パイロットが楽しいわけでもない、

それでも強いアムロがララアに言います。

 

「じゃあ君は、

何のために戦っているんだ」

 

ララアは答えます。

 

「私を救ってくれた人ために、

私は戦っているわ」

 

「たった、それだけのために…」

そうつぶやくアムロに、

「それは人が生きる真理よ」

と返すララア…。

 

自分の体も命もなげうって、

好きでもない戦いに身を投じてまで

他者を助けようとすることは

戦争だからこそ起こっているのでしょうか。

 

現実世界では、

そんな状況はあり得ないのでしょうか。

 

それとも、いつも引用するように

ロジャースの世界、幻想こそ現実ならば、

人によってはこの日本においても

同様に生じる世界なのでしょうか。

 

 

私も、そしておそらくはあなたも、

いえ、たいていの人は

アムロ君のように強くはありません。

 

この場合の強さとは、

単に好きでもないことで戦える

(勝つことができる、お金を儲けられる等)

ということではなく、

 

愛する人もなければ

守るべき人もものもない、

そんな状況にあっても

結果を出せるという意味です。

 

そんな強さを持ち合わせているとは思えない

私やあなたのような人が、

それでも結果をだそうとして頑張ると、

 

無理が重なって疲弊し、

身体を傷めるか、

 

耐えて耐えて耐え抜いたり、

凄まじい口論を繰り返した末に、

心を歪めるか病んでしまうかするでしょう。

 

それどころか、

今すぐドンパチに巻き込まれて

殺されてしまう世界に生きている方は

それほどいらっしゃらないと思うので、

 

ララアのように命を張ってまで

闘うほどの必要がない中で、

 

仮に、

愛する人を守ると称して闘ったとしても、

それがどうにも苦しい環境や状況であれば、

 

結局は同じ結果に、

つまり、

 

無理が重なって疲弊し、

身体を傷めるか、

心を歪めるか病んでしまうか

するのではないでしょうか。

 

もしくは、愛しているはずの人との関係が

蝕まれていくことさえも

ありたりするでしょう。

 

 

こう考えてくると、

最初に相手を満たす状況というのは

ある特殊な状況下ではあり得るけれど、

 

まずは自分を満たすことが最初だと

考えるのがスムーズだと思います。

 

この場合の満たすとは、

大酒飲んでうまいものをたらふく食べて

豪遊して楽してがっぽがっぽ儲けて、

ということではありません

(それはそれで羨ましいけれど)。

 

自分に必要なことを

世の中に流されずに厳選して

それを実行していくことです。

 

自分を満たすには順序が大切です。

 

よほど特殊な事情、

例えばララアではないけれど、

 

自分が命の危険を冒して頑張らないと

大切な人が死んでしまう、

などという時には、

自分を満たすなどと言ってはいられないし、

 

例えば子供を守る親なら、

もしかすると高熱が出ていようが

骨折してようが

仕事で倒れそうだろうが、

 

自らを省みることなく

邁進するでしょう。

 

ですが、そんなことはおそらく

レアケースと考えていいはず。

 

だから順序としてはまず、

 

身体を健康に保つこと。

 

単に一日だけではなく、

習慣としてそうすることです。

 

睡眠と食事をしっかりとり、

継続的に続けること。

 

それから安全な人と接し続ける

ようにすること。

 

嫌いな人や職場の同僚や上司である

必要はありません。

 

そしてその安全に接することができる人を

できるだけ大切にすること。

 

もちろん職場の人々と仲良くできるなら

それに越したことはないでしょう。

 

これらの在り様もまた、

ある種の習慣ではあるのですが。

 

その中で自分を適切に整えることを

試みてみましょう。

 

具体的には、

どうしようもなく嫌というほどでも

ないことを仕事にし、

 

休息日は他の人々と関係を作るように

外に出ること。

 

人との中で楽しい経験を積むこと。

自分が感じるように人も感じるのだから、

仲間意識も醸成できるといいですね。

 

やがて、

少しずつ自分が満たされてくると、

何かをもっとしてみようという

気持ちにもなるでしょう。

 

そんな時は

何かを創作する、なども効果的です。

 

花壇、絵画、音楽、飼育、発信、

何でもいいと思います。

 

とにかくチャレンジを行うことが

少しずつ出てくると思います。

 

あるいは新しい人生として

結婚したり離婚したり転職したり、

もあるかもしれません。

 

ここまで来ると、必然的に、

自分を満たすことがそのまま、

他者をも満たすことになります。

 

まず自分を満たす、とは

そういう意味ではないでしょうか。

 

とにかく、心身のダメージ、

身体の痛みと心の疲労は大敵です。

 

だからこそ、

睡眠をとり、

しっかりと食事をし、

適度に身体を動かし、

人の中に自分を置く、

 

それらが安全を感じる中で

行われるように自分を遇する、

 

そんなことを意識してみてください。

 

 

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ー今回の表紙画像ー

『街の緑』

 

夏に行けなかったハゼ釣りに行ってきた。

真夏より大きく育っていた半面、数釣りはできなかった。

対面のマンション群を見ると、マンションの高さより

屋上から雲までの距離の方が近く見えた。

海水に足をつけて、のんびりできました。。。