私の好きな佐野元春さんの歌に
淡々と日々の生活の描写をしている
部分があります。
「君は朝起きて食事をし、
制服を着て学校へ行った。
まるでボクと同じように」
どれだけの方が朝食を
しっかりと取っているかは
わからないけれど、
朝食をとることは
私たちにとって日常のありふれた
一コマです。
少なくとも私はどんな状況でも、
必ず起きたらすぐご飯を食べます。
(だからブランチの時もあるけど)
幾つもの小説では、
物語の流れを一休みさせるかのように、
たびたび、
食事を作ったり献立を述べる文章が
綴られていたりもします。
食事はごく一例ですが、
誰もが食事なしで生きてはいけない、
という意味では、
日常的にこなす一つです。
私たちの生活には、
幾つものやらざるを得ないことがあって、
食事なら外食で済ませたり、
洗濯や掃除はハウスキーパーに
お願いするときもあるかもしれませんが、
いつもそうしているわけにもいかないことが
多数なのではないかと思います。
そういう日常的にやらなくてはいけないことが
好きな人はいいけれど、
そうでもない方にとっては大変ですよね。
日常的にやらざるを得ないこと…。
洗濯して、掃除して、風呂に入って、
歯を磨いて、子供を学校へやって、
通勤して、満員電車にへとへとになって、
会社へ行って、仕事をして、
買い物をして、デートをして、
セックスをして、お酒を飲んで、
遊びに行って、テレビを見て…
年齢や置かれた環境を
ミックスして描写するまでもなく、
日常のありふれた光景は
再現なく出てきます。
★
忘れがちですが、
日常的にやらざるを得ないことは、
実は心の中にもあったりします。
いえ、やらざるを得ない、というより
やってしまっていること、ですね。
例えば、
お腹空いたから何を食べようか、
上司からの指摘に落ち込みながら
その言い方と内容に
つい文句が脳裏に暴れ、
「お疲れさん」という、
ちょっとした友人の言葉に
妙に嬉しくなって
世の中捨てたもんじゃないなとほっとしたり、
素敵に過ぎたデートの余韻を
思い出しながらにや付いたり、
なぜこんなに仕事が苦しいのかと
日課どころか毎日何度も思い悩み、
この人とはもう一緒に居られないと
いきり立つ心と共に決断し、
自分の能力を疑って
先行きが見えない不安に怖れて
夜も眠れなくなり…。
私たちが何かを変えようとする時は、
たいていこの心の中の
やらざるを得ないこと、
いえ、
やってしまっていることを
変えたいから、だと思います。
それは、
何か追い求めるためか、
何かから出て行くためか、
大別されるのでしょう。
もっとも、
きちんと歯を磨いていたはずなのに、
歯医者で検査してもらったら、
虫歯が見つかってショックだったので
歯の磨き方を変えよう、とか、
満員電車でのこれ以上の通勤は、
自分には無理だから
引っ越しを模索するとかなら
たいした話ではありません。
生活を見直すために
変えようとする日常としては、
歯の磨き方は、ただその時間になったら
自分が実行するだけだし、
引っ越すのは、
先立つものとか条件とかで
多少の吟味は必要にしても
そこまで大仰な話というわけでもなさそうです。
★
同じ『変えよう』でも、
職を変えようとしたり、
離婚を実行したり、
知らない土地に完全に移住したり、
ということになると、
おいそれとできるものでもないでしょう。
特に、それは社会的な法律や
何か公的なものの指示によるわけではなく、
ひたすら自分や家族と相談し、
自分で決めて結果をも自分で背負い、
しかも結果は、時には今を
大きく下回る生活や
人の関係になってしまったり、
時には後戻りができない、
いわゆる退路が断たれた状況に
なってしまうこともあること考えれば、
思い立ったらポンと行動できるかと言えば
そんなこともないはず。
例えば、
職種を大きく変えて、サラリーマンから
昔から夢だった農業に転進するのなら、
どれだけ農業が好きだったとしても、
転進後の経費や収入や土地や
人の繋がりや自分の熱意や
そういったものを計算して確認し、
うまくいかないケーススタディと
その場合の対処までも考慮して、
石橋をたたく、といったことを、
うまくいった場合の妄想とともに
何度も何度も繰り返して
少しずつ実施していくのが普通でしょう。
すると、
これらのことを一度に達成しようとせずに、
地道に、内なる声、
「無理だ」「できない」「本当に大丈夫?」
などに負けずに一つ一つ続けていると、
ある時、ポン、と
うまくいった現実があらわれたりします。
もっと大変なのは、
自分の内面世界を変えるとき。
仕事が辛い理由の一つに、
職場の人間関係がありますが、
相手が気に入らないからと反抗しても、
どうせ叱られるだけだからと迎合しても
よくないのは、
どちらにしても、
自分を蔑ろにしているからです。
かと言って、
今の仕事は好きになれそうもない、
とすると…。
自分を大切にすることと、
今の場所に居続けることは両立できるのか、
できるならどう対応して、
どう日常業務をこなし、
どう職場の人々と接するか、
できないなら何を優先して、
その優先のためにどうするのか、
といったことを一つ一つ
自分と相談して決めていきます。
当然、途中で本当にそうなのか、と
躊躇することもあるでしょうが、
でも、とにかく決めてみる。
前述の農業への転身ではないですが、
『自分が求める世界』と
『自分を大切にする方法』をしっかりと考え、
そして決めて、やれることをやったら
運を天に任せて、
少しずつ変えることを試みていると、
ある時ふと、
動いてしまっている現実が
目の前に現れていたりします。
地道と継続。
そして自分に正直と自分を大切にする。
これに勝るものはないということですね。
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ー今回の表紙画像ー
『冬の花』
厳寒の土手にも花が咲いていた。
1月の空は青く晴れて、気持ちがいい。

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