体のメッセージに気づく

日々の棚卸

花粉症の方は多いと思います。

これを書いている6月は既に

杉花粉もヒノキ花粉も終わっていて

一部の方が恐れる秋のブタクサを除けば

来年の春までは面倒くさいマスクも

つける必要はないのですが、

コロナの影響で今年は欠かせません。

 

近所の病院で、

花粉を含むいくつかのアレルギーについて

検査をしてもらったら、

杉が3を超えていて、

ヒノキも1を超えた結果を得ました。

確か、0.4とか0.5とかを超えたら、

アレルギーという判断だったと思います。

あまり片づけをしない性格なので、

(性格のせいにしているので…)

四角い部屋を丸く掃く、ではないですが

まあそれなりに散らかった部屋の

ハウスダストや

隠れノミやダニがいて

実は自分の子の症状は

そいつらのせいかもしれないと思って

それも検査してもらったのですが、

そこは無反応でした。。。

 

いずれにしても、

花粉症はずいぶん悩まされた症状ですが、

それがここ数年はずいぶん楽になりました。

理由は分かりません。

まだ鼻炎薬は一応飲みますが、

以前のように、朝起きたら

目ヤニで瞼が開かなかったり、

鼻水の跡がついていたり、

目がかゆくて集中できなかったり、

微熱が出て朦朧としたり、

そういった諸症状が見事なほど、

緩和されました。

 

薬をもらいに行きがてら、

私と同年代の先生に尋ねてみたところ、

確約はできないが、

と前置きをされたうえで、

日々リラックスして生きることが

花粉症の症状を和らげる秘訣だ、

とおっしゃられました。

何となく、

そんなもんかな、

と半信半疑で帰路に就いたのですが、

家まで5分ほどの道のりを

ゆっくりと歩きながら、

ぼんやりと考えていたのは、

花粉症の症状が厳しかった頃の生活と

自分の内面の状況のことでした。

 

ご存じのように、

体と心は密接につながっていて、

心が弱っている状態では

例えばウイルスが侵入してきたとき

免疫機能の力が弱くて、

簡単に病気になってしまうことが

往々にしてあります。

それを身をもって学んだのは、

原家族のことで思い悩んでいた若い頃と、

父の自死からしばらくの間のことでした。

何度か高熱を出した時期があって、

風にしては妙にしつこく、

熱以外の症状もあまりなくて、

解熱剤を飲んで一時期熱が下がっても

またすぐ上がってしまう

ということを繰り返していて、

かかりつけの医者が首をかしげるような

原因不明の状態でした。

病気は、

病は気から、

ということなのでしょうが、

気を心と訳すれば、

心の状態が初めにありき、となって

その通りなのかなと思います。

極論すると、

病気はその傾向にもよりますが、

自分の内面を体現してるのではないか、

とさえ感じることがあります。

 

では、その私たちは、といえば

心=「魂と体」という

ある種の二律背反的な存在によって

成り立っている。

その私をかけがえのない存在として扱い、

豊かに生きるためには、

自分が求めるものを知り、

そこに向かって、

自分の心にとって、

体にとって、

もっとも優しい生き方は何かを追求し、

それを世の中で、生活の中で

日々の家事や仕事をこなしつつ、

時間と体力の折り合いをつけて

実践することが欠かせません。

 

すると、やたらに

誰かや何かの仕組みを悪者にしたり

=他責

自分の心身に極端に不必要な負荷をかけたり

=自己のモノ扱い

といったことの中に潜む悪魔的な働きかけを

控えることの効用に

少しずつ気づくようになります。

 

心も体も、

そこから出てくるものはすべてメッセージ。

何でもメッセージの赴くままに

考え、感じ、行動せよ、とは言いませんが、

明確な目的や楽しみに基づいて

動いているのならともかく、

そうでないにもかかわらず

継続的な苦痛を感じるのであれば、

それは、

私たちがより良い人生を生きるための

大切な示唆であるはずです。

第一に優先されるべきは、

巷に蔓延する、

あるべき姿論や

成功物語などより

自らの中に訪れてくるそのメッセージを

受け取ることだと思うのです。

ときどき、

「それは自分ファーストじゃないか」

と、どこかの国の大統領の言葉を文字って

いきり立つ人がいますが、

では、そういう人は自分以外の誰かのために

何かができているのか、

自分にとって大切な生き方をすることこそが、

自分のみならず大切な人や世の中にとっても

貢献したり、価値を与えたりすること

つまり利他なのではないか、

ということを考えてみてほしいと思います。

 

ときどき、仏教用語の自灯明という言葉を

使わせていただいて

自分に由って生きること、

常に自分に寄り添い、

様々な自分を受け入れること、

そうやって感じ取り学び取った

気づきをもとに、

自分を信頼して生きていくことこそが

かけがえのない自分を生きることであり、

大切な人々をもまた、

もう一度生きさせることになると、

お伝えしています。

そのきっかけ、ヒントになるのが

自分の中に湧き上がるメッセージです。

自分の感覚を大切にし、そこに感じられる

感覚(メッセージ)を

一つ一つ大切にすることを心がけてみてください。

どんな大きな夢よりも、

どんな優れた知識を得ることよりも、

どんな見栄えのする成功よりも、

幸福感と肯定感とで満たされた

新しく、懐かしい私になります。

その時には、世間の価値基準に捉われて

身動きできなくなることは過去となり、

こうしたい、こうしよう、こう生きていこう

そんな自然に動き出したくなるような

想いで満たされていき、

同時に豊かな日常に囲まれている

ようになると思います。

 

信じて、寄り添って、自分に由って

生きることを問うてみてください。

 

ー今回の表紙画像ー

『街遠景~ジョギングコースより』

今年は梅雨明け早いと聞いたけど。街全体を雲が覆っています。。。