人間関係の本質を学んだと思って躍起になって伝えようとしていたことがあった…

日々の棚卸

 

悩んだ末、苦しんだ末、学んだ末に

理解したことがあるとします。

 

なぜこんなに

人との関係が辛いのか

働くことが苦しいのか

そして、

行く末への絶望にも似た感覚につつまれるのか。

 

自分の中に長年燻っていた、

不快・不安への答えのようなものです。

 

心理学

家族病理学

精神医療

 

答えを探し求めて得た知識を学ぶことで、

自分の内面を旅することで、

何が正しくて、何が間違っていたのか、

 

そういったことが理解できたと思い、

それまで悶々としていたのに

視界が開けたような気になります。

 

同時に、自分を苦しめていた対象、

親、夫(妻)、上司、先輩、同僚…

に対して、優越感を抱くようになる場合もあります。

 

自分がおかしいのではなく、

相手の考え方、捉え方、ものの見方がゆがんでいるが故に、

自分が追いつめられているのだ、と…。

 

本来のメカニズムからすれば、

おかしいのはあなた方であって、

自分ではない、と。

 

これはとても素晴らしいことで、

自分に寄り添い、勇気づける

知識を得たことになります。

 

ああそうか、

自分はこんな受け止め方をして

いつも自分を抜きにした誰かの基準にばかり

従っていて、

その結果、本来の自分の力を出すこともできずに

自分で自分を苦しめていたのだ、と。

 

もっと自分を認めよう。

もっと自分を大切にしよう。

もっと自分の意思を尊重しよう。

 

この時、多くの人が陥りがちな勇み足があります。

知ること、感じることと、

行動とを同一にしてしまうことです。

 

理解は、学びは、恢復は、

自分を楽にするためにあるもので、

『実践』の中で、実は自分にもあった

間違いや思い違いに

気づき、

受け入れ、

修正していく

中で実現されるものです。

 

ここでいう気づきの中には、

形を変え、言葉を変え、振る舞いを変えて、

自分もまた他の誰かに向けて、

自分が受けた仕打ちと同じことを

やってきたということです。

 

誰かに対する何かの悪感情は、

もともとは自分に向けられていたもの。

 

きっと寄る辺ない理由もあったと思います。

きっとその時の精一杯だったのだと思います。

 

だからそんな自分を抱きとめた上で、

気づきが〝仕返し゛にならないように

自信を見守ってあげてください。

 

なぜならその行為は、

せっかく抜け出たはずの

自分を痛めつける行為になり、

もっと納得する人生を生きる上で、

遠回りになり、

しかも何のメリットもないからです。

 

自分に向けて自分自身が

どのように見て

どのように接して、

その結果今のようになっているのか、

そこに気づくことこそが、

学びの本質であり、

日々の『実践』の中で理解していくものです。

 

よく言われるように、

血がつながっていようが、

日々顔を合わせていようが、

親しい間柄だろうが、

自分以外の誰かを変えることはできません。

 

変化は常に自分から。

そして、

変化は常に気づくことから。

 

誰かに教えを垂れようとした時点で、

そこに何かの歪みが生じています。

 

気になる人、

悪感情を持ってしまう人、

苦手な人がいるのは仕方がない。

 

ともすればそんな人たちへ焦点を当てていることに気づき、

自分に視点を戻してみてください。

 

おかしなことをする相手が悪い、

あるいは、

そういう人へ焦点を当てる自分が悪い、

とやっているのではなく、

 

自分の中に起こり続ける変化と、

そこで葛藤する自分自身とに

寄り添い続けてみてください。

 

気がついたら、仕事も、人の関係も

ずっと良くなっています。

なぜなら、自分自身との関係が

大幅に改善されているからです。

 

一朝一夕ではなしえないことですが、

日々コツコツと続けることで、

あなたの素養とか資質は関係なく、

確実に良くすることができます。

 

一度は脱した暗い世界に

引きずり込まれそうになる時、

そんな考え方を思い出してください。

 

 

ー今回の表紙画像ー

『夕焼け空』

買い物帰りに気に入って、車を路肩に停めてパチリ。