限界だと感じた時のこと

日々の棚卸

 

先日、といっても、夏のことですが、

大掃除をした時の話をしました。

 

めったにやらない大掃除をしていて、

昔の日記が目に入った、というものです。

 

『Sunday Evening in Metro』

 

その時のことをもう少し書きます。

 

原家族が離散状態になって、

とても混乱していた頃だったので、

 

当然ながら書いてあることも、

家族に関することが多かったのですが、

 

実際には、それ以外のことも

いろいろと書いてありました。

 

大抵は仕事や収入のことで、

 

いかに手詰まりであるか、とか、

周囲の誰それはどうとか、

なぜこんなことをやっているのか、とか、

 

自分が何をしようとしているのか

わからない、とか、

 

果ては年金は大丈夫だろうか、

と言ったことまで。

 

いったいお前は何歳なんだ、と、

当時の自分にダメ出ししたくもなりますが、

 

あの時の率直な感覚は、

 

希望を持つことができず、

信じる何かも感じられず、

自分がなぜ生きているのかもわからない、

 

と言う状態でした。

言い換えれば、

 

どこに行っても、

何をやっても、

どう考え直しても、

 

どうにもならないよ、という

いささか投げやりな状態だったと思います。

 

同時に、そう感じている自分の弱さを

もう一人の自分が敵視していて、

容赦なく打ちのめしていたものだから、

 

それが立ち居振る舞いに出て、

周囲は随分迷惑したと思います。

 

 

私が最初にこの話を他人に語ったのは、

それから10年も後のことでした。

 

それを聞いてくれた仲間たちは、

私が話したことを黙って聞いてくれて、

 

それからおかしそうに笑い、

それを見た私も思わず、

笑ってしまいました。

 

揶揄するわけでもなく、

馬鹿にするわけでもなく、

愉快そうに笑ってくれた仲間たちには、

 

ただただ、感謝の念に堪えません。

 

そこにはきっと、

勝手に自分を追い込んで、

 

意地になってでも被害者の世界から

抜け出ようとしなかった私が、

 

そこにいる時に感じる安らかな不安、

そして、そこにいることこそが

自分を追い詰めている本質であると気づき、

 

私なりの想いを込めて、

自分を肯定して歩き出そうとしていることを

後押ししてくれていたのだと思います。

 

20代で年金の心配…

まあ、今なら笑ってしまいますね、確かに。

 

もっとも、

自分でも掘り下げ切れていなかった本音は、

といえば、

 

年金やお金のことではなく、

先に述べたように、

 

何を信じて生きればいいのか

わからなくなって、

 

その中には、

 

自由気ままに生きたり、

人に多少の迷惑をかけてでも

世の中の価値観とは一線を画して生きたり、

 

といった要素を真っ向から否定された

価値観を引きずっていたり、

 

といった状態で、

 

生きること自体が怖くて、

しかもそれはある意味の真実であることを

理解していなかったからなのでしょう。

 

 

時が立てば解決する、

ジリ貧の今は下手に動かない方がいい、

 

などと言うつもりはありません。

 

そんなおためごかしの、

ホントかどうかもわからない言葉では

どうしようもないことはわかっています。

 

ただ、あなたが抱える今の状態が

根深ければ根深いほど、

 

明日になれば即解決、

などということはないと思います。

 

ただその時に無理にあがいて

状態を悪化させなくて済むように、

 

あるいは現在の自分の感覚や考え方、

そして周囲が信じられないなりに、

未来を保てるためのことは

 

私なら述べられると思います。

 

それは、

 

・今抱えている問題

(とあなたが思っていること)と

無理に戦わないこと、

 

・今の状態がもたらす不安や寂しさ、

怒りなどを、『冷静な態度と口調で』

話すことができる場を見出すこと、

 

・今ある悪い状態とは、

ある偏った状況下で起きていると知ること、

 

・悪い状態と切り離した心身を保つために、

荒れた生活を送らないようにすること、

 

・自分を慈しみ愛する言葉と生活を

自分に与え続けること、

 

・あなたを攻撃しないもう一人の誰かと

一緒にいられるように取り計らうこと、

 

・あなたの中には、今が苦しいと思えるほど

幸せを感じられた感覚があって、

それが未来を照らす灯りとなると知ること、

 

などなどなど。

 

やれることはいくらでもあります。

目に見えないものばかりですが、

確実に変化をもたらします。

 

ー今回の表紙画像ー

『いんげんとロースハムのマヨネーズ和え』