眠れない夜はありますか。
昔はあった、とか、
最近よくそうなる、とか、
いつもだよ、とか。
心の原風景を取り戻したとして、
望む仕事を得たとして、
新しい伴侶を得たとして、
生活が自由になったとして、
有名になったとして、
平安な日々を得たとして、
大金を稼いだとして、
家族皆が健やかだとして、
心を許せる友がいるとして、
それでも時に襲われる孤独の感覚と
どこかで似ているようにも思えます。
あるいは、
うまく捉えることができない、
言葉に置き換えることができない、
わだかまった感覚、
そう言えるかもしれません。
そもそもこの感覚は、
今に端を発しているのかさえ、
時に不明瞭なこともあります。
そのためか、ますますもって、
誰かと分かち合うことが難しいと
感じたりします。
瞳はぼんやりとし、
体は疲労しているのに、
脳さえ考えることを拒否しているはずなのに、
なぜか思考とも妄想ともつかない何かが
脳内を駆け巡り、
意識だけが妙に覚醒してしまう。
ああ、眠れない…。
そんなとき、例えば
つながりを感じたり、
お仲間感を感じたり、
すれば、
それで大丈夫だ、
という人もいるけれど、
そうではない人もいます。
私はそんな後者の一人。
心理カウンセリングもメンタルモデルも
対処方法は確立されているけれど、
何が原因なのか、
そもそも原因なんてあるのか、は
教えていない。
思うに、
孤独の感覚は時間を超える。
そしてメッセージを届けてくれる。
ここに、一人でいるということ。
それに対して、
どうしたらいいかわからなくなる時がある。
…そしてますます、
眠れなくなる。
最近は減ったけど、
今も私にはそんな夜があります。
え?
心理カウンセラーじゃないの?
どんな状態になるの?
なんて思われたでしょうか。
でも、なるものは仕方がないです。
ホント、そんな時は、
運動も、
おしゃべりも、
アルコールも、
数日の寝不足も関係なく、
夜が更けるほどに、
目が冴えてくる。
しかも、今日は眠ろうと思った夜に限って、
そんなことが起こる。
30年ほど前は、
そんな制御できない自分に
焦りと苛立ちを感じたこともありました。
むくむくと起き出して、
アルコールで意識をねじ伏せ、
質の悪い眠りに陥り、
翌日最悪の朝を迎える。。。
何、をしたら、あるいはしなかったら、
眠れるようになる、と言う話なら、
あちこちに転がっています。
ただ、その夜にそうなったのは、
必ずしも、
何、をしたから、
あるいは何、をしなかったから、
でもない時もあるでしょう。
眠りは、脳と思考の潤滑油。
だとすると、それよりも大切なことが
その夜に意識を訪れている、
そう受け止め方もできるかもしれません。
訪問してくるもの、それが
夢であれ、
過去であれ、
想いであれ、
気づいていないからこそ、
その不明な何かが意識を訪れる、と
表現せざるを得ないのかもしれません。
そんなときは、焦っても仕方ない、
そう思います。
その日を振り返って、
眠れなくなるような何かに
思い当たらないのなら、
体はゆっくり休めつつ、
その時間に身をゆだねてみてください。
何となく行く末を案じる何かを感じているのか、
何かの予感があるのか、
ただただ未解決の過去に捉えられているのか。
意識で区切ろうとして区切れないから
目が冴えてしまうなら、
その時間を使って時間の旅をしてみてください。
夢とうつつの狭間で
思わぬ何かと邂逅するかもしれませんよ。
ー今回の表紙画像ー
『コンサート会場より』
ロックコンサートに行ってきた。写真はホール上階から見下ろしたところ。早めについて中に入ったけど、行列がどんどん膨れ上がってきてました。肝心の中身は…最高に最高でした。。。
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