ひとりでいるときも、
職場の同僚といるときも、
多くの友人といるときも、
つい、やってしまいかねない
陰口、悪口、噂話。
ひとりでいるときには、
家事、買い物、片付けなどをしながら、
ふと思い出してしまうことを、
職場の同僚といるときには、
言わずもがなの上司の態度や、
到底片付けきれるとは思えない仕事量について、
友人たちといるときには、
半ば昔からのノリで、
自分を持ち上げようと特定の誰かを的にして、
なんだかんだと
欠点をあげつらい、文句を言う。
それは一見、憂さ晴らしにもなるようだし、
そうすることで何だか自分がまともに
感じることだってある。
だから、いつの間にか
自分でも気がつかないうちに
そうすることが当たり前になっていた…、
でもその一方で、
何だか日常が疲れてしまっていたり、
何だかもう詰んでるなと感じていたり、
何だか心がバラバラになりそうに思ったり、
つまり、
何かから逃げているような気がしていたり
何かから目を背けているような気がしていたり、
何かを誤魔化しているような気がしていたり、
…などということはないでしょうか。
陰口、悪口、噂話と一口に言っても、
幅は広くて、
傍から見れば、
時にはかわいいだけのことも
あるかもしれないし、
あなた自身にとっては、
本当に単なるジョークぐらいのつもりで
口にしただけのことかもしれません。
★
心がかなり弱っているな、
孤立や孤独を感じてしまうな、
と感じるとき、
思わぬところが
トリガーになっていることがあります。
自分の中で、何かに怯えていたり、
何かのメンタル的な攻撃を感じていたり
ということが起こっているわけですが、
それは決して、
他者からのものとは限りません。
上司からの叱責が続けば
確かにきついでしょうし、
人の輪から外されたと感じれば
とても哀しいでしょう。
ですが、同様のことを自分が自分に
やっていることもままあることです。
それが、
日常的になっているかもしれない、
陰口、悪口、噂話。
決して自分に向けたものではない、
と思われるかもしれないし、
陰口、悪口、噂話という言葉自体、
浅はかそうで、軽そうで、
影響なさそうに感じるかもしれませんが、
積もり積もった効果はちょっとしたものです。
概して鋭くはないかもしれませんが、
何年も磨かれていない刃で
何度もハートを突き刺し続けたように、
ダメージが蓄積されていきます。
その痛みの状態が一定程度
感じられるようになってさえ、
その原因に思い至らないこともあります。
そんなとき、あなた自身が
“やってしまっていないか”
つまり、
自分ではご大層な意味もなかったとしても
陰口、悪口、噂話を繰り返し行っていないか、
振り返ることをお勧めします。
特に、
打ちひしがれた時間が長くなっていたり、
他者に対処してもなぜか感じ方が変わらない
などというときには、
自らの行いの中で、
自分ではなく他者に向けた行為に対して
それが自分に向かったら苦しいものは
見直してみることが必要です。
★
言霊と言われるように、
言葉に威力があるのはその通りですが、
タバコやアルコールと同じで、
ほとんど気にならない程度に感情を刺激し続け、
体感覚に蓄積されます。
理屈ではなく、感情です。
だから、陰口、悪口、噂話が
どれほど正しい内容だろうと、
どれだけ同意者がいようと、
どれくらいドーパミンを放出しようと、
それは自分に向けられた刃にもなっている、
くらいの認識がほしい。
もしかすると、
そんな些細なこととで、と
思われるかもしれません。
先に、
言葉はタバコやアルコールと同じだと
申し上げましたが、
タバコやアルコールも摂取する人の
体質や状態によって効き目が異なるように、
言葉もまた、
その人の気質や状態によって、
効き目が異なってきます。
特に、気質や状態と言われるものの中には、
特有の生い立ちや経験の結果が
含まれていることもあり、
人によっては作用が大きくなります。
★
かけがえのない自分の人生を
自分が納得して生きていくために
いつも申し上げているのは、
見ないようにしていた自分
遠ざけていた自分、
無視していた自分と『邂逅』し、
彼ら、彼女らと一体化すること、
懐かしい心の原風景を体感覚に甦らせること、
心の土壌を再構築して、
世の中や自分の良い面を吸収できるようにし、
また新しく歩みだす土台をしっかりさせること、
などですが、
出来上がるまで待っていると
人によってはいつまでもグズグズの
歩みで前に進めないこともあります。
内面と外面は、変化も回復も
車の両輪的に連動して進みます。
外面からの変化を促す大切なきっかけの一つが
陰口、悪口、噂話を控えることです。
心の底から楽しくて、
もうハッピーで仕方がなくなるなら
やめる必要はないかもしれませんが、
意識し、正直に自分に問いかければ、
胸を痛めて苦しみ悲しんでいる自分に
嫌でも気づくと思います。
さしておかしくもないことに笑いながら、
仲間外れを恐れながら、
独りこもって陰々としながら、
吐き出す陰口、悪口、噂話は、
あまり良いものではありません。
自らにこれ以上鈍った刃を突き付け続ける、
などということなんて、
馬鹿らしいと思いませんか。
その時間、その関係を見直して、
他のことをするなり、
休息をとるなり、
やることはいろいろあるはず。
あなたの人生も私の人生も
過ぎてしまえばほんの一瞬。
不要に自分を痛めつけることだけは
もう終わりにしましょうね。
ー今回の表紙画像ー
『夜のマーケット』
藤沢駅のロータリーでやってました。
とっても賑わっていました。
暑い日だったので、一杯、と思ったのですが、そそくさと帰路につきました。。。
最近のコメント