与太話 - 春眠暁を覚えず

日々の棚卸

今年はとうに終わった花粉の季節。

ある時、ふと思いました。

ある時というのは、花粉症にかかった頃です。

春眠暁を覚えずという言葉、

これは

「要するに花粉のせいなんだ」

そして、

「おお! 大発見だ!」と。

なぜ昔の人が「春は眠くなる」と言っているのか

その理由がわかったぞ、と。

何かすごいことを発見したかのような気に

なった時でした。

 

……………。

大勘違い、ですね。

 

花粉症と春眠の関係。

中には、実際にそんな方もおられるのかも

しれません。

花粉を風邪のウイルス?と勘違いした体が

戦いを始めてしまい、疲労させられる。

だから、健康な体が眠りを求めている、

というのはあっても不思議ではありません。

 

でも、

花粉が原因でやたら眠いということなら、

ブタクサやヨモギはどうなんだろう。

シーズンは夏から秋だから、

眠いというには少し季節が違う気がします。

 

花粉症になる人とならない人は、

体の中に存在する抗体の比率や量や形が

大きく異なるという説があります。

少なくとも、今回のコロナに限らず、

インフルエンザや他の病などでは、

某N〇Kまでがまことしやかに

そう伝えているくらいなので、

そうなのかもしれません。

 

腸をメインに多くの著書を出されている

医者の藤田紘一郎氏は

人が生まれ育つ幼少期に、

ある程度の不衛生な環境を与えることは、

その後の様々な菌やウイルスへの耐性を

高め、保たせると言っています。

だから、健康に育て上げるためには、

子供の頃に、

あまりきれいすぎる環境は良くない、と。

氏は花粉症の症状もまたアレルギーなので

腸内環境に大きく影響するとして

腸活を進めておられますが、

その一環として氏自身が実験的に

確かめた一例がちょっと凄いというか

個人的には笑えてしまったので紹介します。

 

私の親の世代くらいまでは、子供は皆

腸の中に回虫なる寄生虫が普通に

寄生(というより共生)していたそうです。

サナダムシという虫もその一つで、

写真を見るとすぐ、

見たくなくなってしまうのですが、

ともかく人に寄生ていたそういう虫たちが

アレルギーを防いでくれる、

だから昔の人には、

花粉症を含むアレルギー症状が

圧倒的に少なかったのだ、という説を

氏は提唱していました。

国内では完全に無視されたままだったのが

とても悔しかったそうで、

自説を証明して見せようと、

実際に自分の腸にサナダムシを入れて

なんと15年間飼い続けたそうです。

効果が出るまでにはしばらくかかり、

その間は花粉症の症状で氏自身も

非常に苦しんだそうですが、

数年後、

薬を飲むこともなく、

腸に良い食事をすることもなく、

ついに症状が劇的に改善し、

証明することができたというわけです。

もっとも、現代のわれわれの生活は

生活環境が大きく変化した結果、

そういった寄生虫との共生関係が

切れてしまっていて、

あらたに共生させようとしても、

氏のように子供の頃に普通に

回虫が寄生していた人でないと

体が受け付けないため、

この方法で花粉症を改善することは

あまり現実的ではないようです。

ただ、理由はどうあれ、ここまで打ち込んで

自分の説を証明するというのは

凄いな、の一言に尽きます。

 

さて、私は自分の体に寄生虫を入れるなど

するつもりは毛頭なく、

実際にもやった記憶はないのですが、

ある頃を境に花粉症の症状が

随分和らぐようになりました。

まだ年によって若干のばらつきはありますが、

罹りだした頃のような

朝起きたら鼻水が枕元まで垂れていたり、

目ヤニで目が全く明かなかったり、

くしゃみと鼻水で眠れなかったり

ということはなくなりました。

多分に、自分の心と体と向きあい

おかしな負荷をかけなくなった頃が

変化点だったと思います。

その一つに、

きちんと睡眠をとるようになった

というのもあります。

寝酒を飲んで睡眠の質を下げることも

やらなくなりましたしね。

花粉症の時期はよく眠ります。

だからかな、最初に言ったようなことが

頭に浮かんできて、大発見だ、なんて

おかしなことを思ったのは。

 

体の話に触れたので少しだけ追記します。

いつも言っている、

自分を受け入れることでは、

感情面に焦点を当てて、

遠ざけていたり無視していた自分と

もう一度会って、

大切な自分の一部とすることを

お伝えしていますが、

同時に、自分の体もまた同じように

よく知ったうえで、

受け入れることを行ってみて下さい。

そして、

おかしな方向に限界を突破しようとしたり、

体にいからと腹12分目ほども摂取したり、

酒は百薬の長だからと毎晩飲みすぎたり

といったことを避け、

運動も翌日に疲労が残らない程度にし、

日常生活が許す範囲で、

しっかりと体を休めること、

花粉症とは言いませんが、

体とは関係ないと思っていた

苦痛ごとや悩み事が和らぐなんていうのも

起こるかもしれません。

 

そういえば、原家族で花粉症になったのは

私だけでした。

両親は超田舎の育ちのせいか、

アレルギーとは無縁で、

妹も全く平気だと言っています。

彼女はうわばみのように酒が強いし。

体は私より頑丈かもしれません……^^;)

 

 

そういうわけで、今回の話はただの与太です。

 

ー今回の表紙画像ー

『乃が美パンのブランチ』

たまたま横浜に出向いたら売っていたので買ってきてしまった。噂通り、おいしかった。マーガリン使って無ければもっといいんだけど。