復讐よりも復習を。。。

日々の棚卸

 

前々々回の最後に、

『あの頃の自分に伝えたいこと』として

自戒を込めて、こう書きました。

 

***ここから***

学んだり試みたりしたからといって、

すぐに良くなるなんて期待せず、

繰り返し地道に続けよう。

 

変化は変わった後初めて感じられる。

変わるかな、変わっているかな、と

自らを探るのはほどほどに。

 

過去は勇気をもらうためにあると知る。

勇気をもたらす過去のない人は、

死んでしまった人だけ。

生きている限り勇気をもらえる過去は

誰にでもある。

 

自分の受入れ、自身の行動の変化、

仕事でも奉仕でも何でもともかく

世の中への新しいアプローチ、

この3つを飽くことなく繰り返すこと

 

未来は自己の変化によって明るくなる

 

わかっていても、

つい忘れがちになるんですけどね。

***ここまで***

 

読み返しても書き換える必要は

全く感じないのですが…

 

『自戒を込めて』の言葉通り、

 

生きていると、

日々湧き上がる感情に惑わされることも

たまにはあったりします。。。

 

ただ、昔の自分と比べると、

湧き上がる感情自体が随分変わり、

 

昔であれば自分が追い詰められたり、

腹を立てたりするような状況でも、

 

必要以上の焦りや自己卑下、他者への怒りで

身動きが取れなくなるようなことは

なくなりました。

 

随分温い生活をしているというのも

あるのかもしれません。。。

 

 

怒りは多くの感情の中で最も厄介です。

 

このブログでも何度も登場してもらい、

その弊害や対処法、メカニズムについて

ふれてきました。

 

怒りの感情が厄介な理由は、

他の感情の代替として生じるからです。

 

様々な心の痛みの種が引き起こす感情なので、

その裏側には別の感情が隠れていて、

その痛みによって怒りの感情が、

 

ずるずると長引くこともあれば、

恨みや憎しみに変わって暴発しかけたり、

その果てに復讐にまで発展することも

 

…あるわけです。。。

 

怒りの裏側にある感情は、

怒りがどういうときに湧きあがるかを

冷静に考えてみれば難しくはありません。

 

それはたいていの場合、

寂しさと哀しさです。

 

なぜそんなに怒鳴るのか、

なぜいつも一人ぼっちなのか、

なぜ見知らぬ人からこんな仕打ちをされるのか、

 

なぜ別れなければいけないのか、

なぜ失敗したのか、

なぜそんなに衝突するのか、

 

なぜこんなことしなければならないのか、

なぜこんなに苦しいのか、

なぜ自分だけがこんな生まれなのか、

 

なぜ、なぜ、なぜ、…

 

…。

 

自らの中に生じる怒りの感情について

メカニズムや洞察、そして何より、

大元の自分に寄り添うことをしない状態で、

 

感情が一定以上の力で自分に向けば、

引きこもったり、鬱になったり、

といったことになるでしょうし、

 

世の中を含めた他者に向けば、

恨みから復讐に駆られることになるでしょう。

 

自分に向けた感情もまた、

世の中への意趣返しだったり、

自分自身への憎しみだったとすれば、

 

やっぱり復讐している、

ということもできると思います。

 

 

私たちが抱える怒りの裏側には、

すべからく、

哀しさと寂しさの感情があって、

 

そのことを恢復の手段まで含めて

どこかでまとめたいと思っているのですが、

 

取り急ぎここでは、

 

自他への復讐をしていることの自覚と、

その手前までにあるメカニズムを

お知らせしたかった。

 

あなたの心の裏側にある感情が

あなたの寂しさや哀しさであるならば、

復讐に時間を割くなんて、あまりに

 

『もったいない』

 

そう思うのです。

 

生きているということは、

復讐しなくてもよいような生き方を

選択できる力を持っている、

 

ということです。

 

冒頭の話はその一部を記載したもので、

私自身折に触れて

 

“復習”

 

しています。

 

いつ死んでしまうかわからない私たちに、

復讐している暇なんてないと思うのです。

 

復讐よりも、

自分の力を知る棚卸とメカニズムを知り、

その復習を。

 

これもまた、自戒を込めて

頭の隅にとどめておこうと思います。

 

ー今回の表紙画像ー

『rural scene』

曇空の下に、緑が広がっていた。稲の根元にはオタマジャクシ。。。

毎夏の風景。。。

 

何となく見上げた空は、果てがないなあ。

街に暮らしていると、空を見上げようとしても電線が風情を削ぐけれど…

家のある街はずれから、さらに市境に出向くと、

何者にも遮られない空が、いつも待っていてくれる。。。