姑獲鳥の夏
1.要約 学生時代からの友人で、古本屋『京極堂』を営む中禅寺秋彦の家を関口巽が訪ねて眩暈坂を歩くところからメインストーリーが始まる。物書きの端くれである関口が、友人の妹であり、編集会社に勤め、時折記事の寄稿を働きかけてく…

1.要約 学生時代からの友人で、古本屋『京極堂』を営む中禅寺秋彦の家を関口巽が訪ねて眩暈坂を歩くところからメインストーリーが始まる。物書きの端くれである関口が、友人の妹であり、編集会社に勤め、時折記事の寄稿を働きかけてく…

あるはずのない答えを求めて、随分彷徨っていた時期があった。『正解』がほしかったのだろう。何に対する正解かさえまともに考えずに、ただ昔はあったはずの何らかの答えを探し求めていたわけだ。 『正解』はあるにはあったが、拍子抜け…

わかりやすいことをやる、わかりやすいところから入っていくというのは、物事を修得する際の一つのコツみたいなものだと思う。心のことで言えば、共感しやすいとか受け入れやすいということだ。何事も最初からうまくこなすことができれば…

1.要約 日本では思想とは現実に影響を及ぼさないものである。現実とは世間のことである。その世間もまたある種の思想である。双方とも人が見聞きし、考えたものである。つまり脳の中(での解釈)のことだからである。これらは相互に補…

私たちはどの時間帯を生きているだろうか。 今ここと言われて久しい。というか、ずっと昔から言われているような気もする。 人生を楽しむ秘訣、それは今ここに生きることだ、なんて。 子供の頃、授業を聞かずにボーっと…

梅雨の時期は体が重くなる。1年で一番調子がよろしくない。 今年はそれほどでもないけれど、塞ぎ込みやすくなるし、腸の働きが悪くなる。時々ランチで一緒になる知人は「僕は6月生まれだからこの時期は調子がいい」と実しやかにそうい…

ネットニュースでアレックスシアラーの新刊の宣伝を見たこともあって、当時暮らしていた町の図書館で彼の名がついた本を手に取ったのは10年以上前のことだ。邦題は『スノードーム』。読んでみると題名と物語が微妙につながらなかったの…

若かりし頃、とある英仏合作の恋愛映画にのめりこんだことがあった。アルバイトで稼いだお金で夜な夜なレンタルビデオショップ(当時はVHSとベータ)に通い、見たかった作品を借りまくっていた頃のことだ。すでに原家族にガタが来てい…

父の自死から二度目の冬が訪れた頃、眠れない夜が数か月続いた。昔からジョギングの習慣があり、走る距離を増やして疲労を誘うようにしたりアルコールに頼ったりしてみたが、横になっても睡魔は一向に訪れなかった。父の葬儀が終わってす…

私たち全員が内包している機能がある。それはエラーだ。 誰もが間違う。 ミスる。 勘違いする。 トラブり、凹み、怒り、哀しみ、焦り、卑下する。 ここまではよくあることだ。 しかし、この苦痛が続くうち、自分の存在に対して懐疑…
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