そんな時でもちょっと動いてみてほしい

日々の棚卸

 

調子がいい時、

楽しさの中にいる時、

気持ちの良さに浸っている時、

 

そこから出たいと思う人は

まずいないでしょう。

 

あなたもきっとそうですよね。

 

楽しい、気持ちいい、絶好調、

という時は人生そうそうあるとは

限りませんが、

 

少なくともそういった状態なら、

誰もがその継続を望みます。

 

反対に、

 

どうしようもない落ち込み、

体が震えるほどの恐怖、

このままおかしくなるのではという不安、

 

それが仕事の時であれ、

恋人との関係であれ、

抽象的な未来の展望であれ、

 

そういった状態には

誰もが、一瞬たりとも

とどまっていたくないはず。

 

だから、

その状態を変えるために、

 

その場所やシチュエーションを去るなり、

自分が動いて変えようとするなり、

すると思います。

 

ですが、

 

動こうにも身動き一つしたくなっている、

 

そんな場合もあります。

ちょっと、もう、勘弁して、というように。

 

そんな時は、よく言われるように

一度心身を休めればいいと思います。

 

もっとも、

動こうにも身動き一つしたくない、

という時には、

 

身動きしたくないにもかかわらず

なかなか心身を休めること自体が

できなくて、

 

何かよしなしごとを、

あくせくとこなしてばかりいたり、

 

あるいは、休むというより、

 

心身が固まってしまったかのように

文字通り

身動き一つしないままになっていたり、

 

ということも

よくあることなのですが。。。

 

いずれにしても、

あなたにとってこの状態が初めてなら

 

可能であれば、調子が戻るまで、

ゆっくり休みを取るなり、

ペースを緩めるなりすればいいでしょう。

 

しかし、

 

この状態が繰り返し何度も生じたり、

年単位で長く続いているようなら、

 

無理、と言わずに、

 

動いてみることをお勧めします。

 

 

動いてみる時のポイントは次の通り。

 

いきなりドンと全力で動こうとしないこと。

言い換えれば、

高すぎる目標を置かないこと。

 

これは、心身双方に言えることです。

 

今まで静かだった人が、

突然誰とでもフレンドリーに、

しかも和気あいあいとする、

 

というのは無理があります。

 

要領の良くない人が

突然最高点を求めるというのも

とっかかりとしてはいかがなものか。

 

これはスポーツをすることを考えると

分かると思います。

 

例えば、サッカーなら、

いきなりフィールドでゲームを始めて

ゴリゴリ走り回ったりはしません。

 

まず軽くストレッチとアップ(ジョギング)、

それからボールパス、

少しダッシュを加えて体を温める

 

詳細はそれぞれあると思いますが、

とにかく心身共に準備を整えて、

それから全力を出します。

 

しかも、日々の調整、

メンタル面のプレッシャーを想定した

トレーニング、

 

腹筋や背筋、スクワットなどの筋トレ、

ランニングやミニゲームなど、

 

普段から整えることを繰り返し、

その延長上に全力を尽くすことが

できるようにしています。

 

私たちの心身も同じではないでしょうか。

 

例えとしては何ですが、

例えば、

胡坐をかいた姿勢を想像してください。

 

そこからいきなり立ち上がって

目的地に向けて全力でダッシュ、

ではなくて、

 

まずはちょっとお尻の筋肉を動かして、

ずるり、と場所をずれてみる。

 

おもむろに身体をちょっとよじってみる、

または両手を後ろか横について、

立ち上がるために脚を踏み出す姿勢にする、

 

そんなほんちょっとした動作を

少しずつ、一つずつ、丁寧に行うこと、

 

途中で動けなくなったら、

またやり直せばいい。

 

繰り返しますが、

 

どうしようもない落ち込み、

体が震えるほどの恐怖、

このままおかしくなるのではという不安、

 

そんな状態が、

繰り返し繰り返し起こったり、

長く続いているなら、

 

休み続けるばかりでなく、

少しずつで構わないから、

自ら動いてみることを試す時ではないか、

 

と私は考えています。

 

投薬中の方、通院中の方については

担当医と相談してみてください。

 

ただ、薬や治療は、

それ自体で心の問題を解決することは

多くはなく、

 

少しだけ楽になることを利用して、

動くための機会を得ることに

利用することも一つの手段足りえると考えます。

 

 

不安や怖さで心がまいっていると

目先の出来事に

凝り固まってしまいがちですが、

 

少しだけ肩の力を抜いて

もう少し先までを俯瞰してみてほしいのです。

 

試しに動くと、

これ以上何かおかしくなることって

あるのでしょうか。

 

動かないということは、

その不安や恐怖、苛立ちもまた

固定化されたままになってしまいます。

 

それがますます、

心を弱らせてしまい、

身動きできない状態を加速させます。

 

ひたすら眠っていられるのなら、

それはそれでいいのですが、

 

そう言っていられるほど、

人生は長くはない、

というのが私の実感です。

 

ゆっくりでいい、

ほんの少しずつでいい、

 

本当に、ほんとうに、

わずかでもいいのです。

 

自分に必要なこと、

つまり、

 

会社や家族以外での会話だったり、

胸の内を吐露できる安全な場所へ

出かけることだったり、

 

ほんの少しの行動を繰り返して

蓄積することで、

 

自分を取り戻せることは

いろいろとあるものです。

 

動くことは選択肢に常にあるんです。

必要なら、

私もサポートさせていただきます。

 

ー今回の表紙画像ー

『桜通り』

お花見まだの方、どうぞ。↓そろそろ葉桜になりかけてます。。。