私たちには居場所が必要だと
私は考えています。
居場所と一言で言っても
様々な意味合いがあります。
最初に少し、この、居場所について
述べてみます。
自分が居場所として感じられるのは、
文字通り、自分が居やすい場所
という意味もあるでしょう。
あるいは、
日々顔を合わせる取り巻きの人との
折り合いが良いという意味で
自分が居やすい場所をさすことも
あるでしょう。
ですが、おそらく、
自分の居場所として一番感じられるのは、
自分が自分のままそこにいて、
何かに没頭することが出来たり、
気がつけば落ち着いた気持ちで
ボーっとしていられたりする
状態を持っている時が得られていること
ではないかと思います。
つまりは、
物理的な場所というより、
自分の心の中にしっかりと
自分が自分で存在できる感覚を
意識することなく得られている、
それが自分の居場所を持っている、
ということなのかなと思います。
自分の居場所を感じられる人は、
自分らしく自分が納得する人生を
何気に生きやすい。
外的なトラブルや混乱は誰にでも
起こりえることですが、
これらに巻き込まれても
何とかやり繰りしながら
いかようにかやり過ごすことが
できるからです。
では居場所を持てれば、
問題はないのか。
確かに自分にとっての居場所を持てば
問題と言われるいくつものことが
気にならなくなることはあるでしょう。
問題は、
ちょうどお金のある家が
子供をより良い大学にやりやすいように
丈夫な体の親からは丈夫な体の子供が
生まれやすいように、
自分の居場所を感じる能力もまた、
元来家族の中で醸成されることであり、
加えて言うならば、
そういった認識が世の中的に
乏しいのではないかと言うことです。
★
「親に似ん子はおらん」
その昔、子供だった私が
親類縁者、特に母方の叔母から
よく耳にした言葉です。
親に似ない子供はいないよ、
という意味です。
だから外でおかしなことするなよ、
とも言われたことがあって、
大人になって振り返ると
理不尽なこと言ってたんだなあ
と思うのですが、
それはともかく
叔母も叔父も口をそろえてそう言うもので
よく閉口していました。
叔母の言葉は、
彼女が育った町の言葉で大人の間で
ごく普通に認識されていたと思います。
実際、
三つ子の魂百までではありませんが、
子供は大人になった後のみならず、
青年から壮年になってまでずっと、
親の価値観をどこかにひきずっているものです。
時々、親と正反対の性格や価値観を
持ったかに見える人や、
親は関係なく自由に生きている、
という人もいますが、
それは、
親という基準に対する反応であったり、
自由に生きようという教えの基準を
実践していたりという意味で、
「親に似ん子はおらん」の亜流版だ
とも言えます。
先日も述べましたが、
依存症の病理に注目すると、
これが統計的に示されています。
ということかと言うと、例えば、
アルコール依存症の父親を持つ息子の
2人に1人はアルコール依存症になる、
同様に、
アルコール依存症の父親を持つ娘の
4人に1人は
アルコール依存症の男性と結婚する、
という統計結果があります。
結婚相手の選択が、価値観や肌感覚、
匂いや声音やリアクションから
感じることなどに基づいて行われるなら、
確かにそれは親から受け継いだものと
言うことができるのかもしれません。
これは極端な例と感じるかもしれません。
そんなひどい親など稀だと言われるのであれば、
それはそれでいいのです。
ただ、潜在的な対象も含めて、
1割程度のアルコール依存症者、
及び予備軍がいることを考えると、
あながち稀な話とは言えない気もしますが、
それは今回の話の本質ではないので
ここで終わりにします。
★
自分の居場所の存在は大切です。
ゆっくりと眠る場所、休む場所、
何より安心を感じられる場所というのは
本当にありがたいものです。
それが心の中に存在しているなら、
先行き不透明な世の中を生き抜く
パワーを得られる場所にもなります。
だからもし、
自分の居場所がどこにも感じられないなら、
そして必要だと思うなら
次の3つを試してみことを提案します。
【1】自分にとって居場所と感じた感覚を
自らの中に探し、取り出すこと、
【2】【1】を見失った理由を知り、理解し、
その時の自分に寄り添い、
しっかりと受け止めること
【3】ひきこもらずに安全安心な居場所を
現実世界の中に求め、その中で【2】を
可能な範囲で共有すること
自分の居場所が大切で、
自分の居場所を必要と感じているということは、
その喪失が自らの孤独の中で
起こっていたのだと思うのです。
【1】~【3】が継続的に行われ、
有効に機能したならば、
その時にはかつての自分の居場所を
思い出すばかりではなく、
新しい居場所も感じられるように
なるかもしれません。
カギとなるのは、
【3】の中で【1】を見据えて動くことです。
繰り返しますが、
自分の居場所があるということは
大切なことだしありがたいことだと思います。
その大切な居場所を取り戻し、
新しく生み続ける中で、
やがて自分の身の回りそのものが、
自分にとっての居場所になるといいですね。
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ー今回の表紙画像ー
『マグリット公園?』
横を通った時、ちょうど公園の灯りがついた。
なぜかマグリットの『光の帝国』を思い出した。
急な暑さのせいか、ひまわりさんもいささかお疲れ気味?

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